ゲーム博物誌 |
更新日:2000年04月17日
今回の特集は「なぜ、潰れるのか プレイステーションをブッ壊せ!」。「潰れる」とは中堅メーカーの倒産が相次いでいるゲーム業界の状況を意味している。つまりPSがもたらした変化が職人気質な中堅メーカーを苦しい立場に追いやったのではないか、という意味らしい。
それは置いといて、表紙が島本和彦なのが意味深。この漫画家が載っている雑誌は潰れるというジンクスがあるので、それに引っかけたのでしょうか(^^; 初めて表紙を見たときは「ゲーム批評もついに…」とちょっと不安になりました(笑)。
データイーストの内部事情は、結構風通し悪い会社だったんだなあと思いました。職人気質特有の閉鎖性を打ち破れなかったみたいで残念です。
流通関係者の対談が読み応えあった。クリエイター以外の人の話を活字にするメディアは非常に少ないので、これからもこういう企画はやって欲しいです。
●見城こうじ参上!(^^;
この雑誌を買ったのは見城こうじインタビューが目当て。やはりナムコに入るときはライターを続けるかどうかで悩まれたそうですね。この辺の葛藤はもっと突っ込んだ話を読みたかった。
ただ、「本人はどう思ってたんだろう」と疑問に思ってた部分がかなり解決できました。ナムコ時代の作品に対する自己評価とか、ご自身でもいろいろ考えてたんだなあと(当たり前ですが)思いました。
同人誌をいきなり本人の目の前で取り出すところは読んでいてワクワクしました。資料提供されたITRさんありがとうございました(笑)。
(平成12年4月30日発行/エンターブレイン)
アルカディアはバランスがゲーメストより良くなっている感じ。あまりにも格ゲームとSTGの攻略に偏っていたゲーメストに比べると、こちらの方が正統派アーケード雑誌という感じがします。
アルゼの紹介や、アジアゲーム特集など隅々まで情報を押さえるあたりが頼もしい感じ(笑)。ちなみに143ページの「バリケード」はゲーム画面からすると「ハッスル(のテーブル版)」だと思います。あの得点プレートはハッスル独特の物だし。(このページ、「基板を鑑賞する」というマニアックさが大好きです。続いて欲しい)
ところでアジアゲームの冒頭の文章
「脳に直接届く混沌のオーラを感じたことはないだろうか? デコゲーでないならば、それは大抵の場合アジア圏内で作られた外国産のゲームである(163P)」
は俺のハートを打ち抜きました(笑)。アルカディアになっても、デコゲーの魂は今でも息づいている事に安心。でもアジアってデコなのか(危険発言)。
そして身内的目玉の創世期ゲーマー対談。ITRさんと植村氏の対談。実は初めてITRさんがタイトーにいた事を知りました。ナムコとマニアと宝箱情報(ドルアーガ)のやりとりはなかなか面白いなと思いました。キャラクターカードとの連携というのは結構面白そうな記もするんですが、版権に強そうなバンプレとか遊戯王のコナミとかはやらないんでしょうか… 低年齢層の掘り起こしは、もっと盛んにやってほしいです。
【Root】
「アジゲー」は当サークル用語の「味ゲー」とは関係有りません(^^;